「街の上で」の目次
I. こんな人におすすめ
街で生きる人。
II. 監督
主演:若葉竜也
III. あらすじ
下北沢の古着屋で働いている荒川青。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することにするまでの流れと、出てみたものの、それで何か変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。
IV. 鑑賞後の気持ち
下北沢を舞台に、主人公の青と青が出会う女性達との数日間の物語。
何も起こらない日常とそれに収まる範疇の非日常の中で、会話劇や痴話喧嘩をなんとなく聞いているだけでも楽しい。映画として退屈に感じる面もあるかもしれないが、そういう退屈な日常の中に何を写すかを描いた作品だと思う。
知り合いの知り合いは知り合いという狭い世間や、ちょっとした非日常が自主制作映画の出演だったりという下北沢だからこその特徴の上に、サブカルのイタい感じや若者の鬱屈という感情が乗っかっている、タイトル通り下北沢という「街の上」だからこその物語である。