「Last Night In Soho」の目次
I. こんな人におすすめ
華やかな夜の街で生きる人。
II. 監督
Edgar Wright
主演:Thomasin Mckenzie, Anya Taylor-Joy
III. あらすじ
ファッションデザイナーを夢見るエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で60年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)に出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは-!?
IV. 鑑賞後の気持ち
ソーホーのデザイン専門学校に入学した主人公・エロイーズが、夢の中で60年代のソーホーにタイムスリップして歌手・サンディとシンクロしていく物語。
ホラーやスリラー要素が強い作品ではあるが、それだけでなくミステリーやファッションで魅せる要素もあって映画としての完成度の高さを感じずにはいられない。ダンスシーンなどのエロイーズとサンディのシンクロを描く演出面は映画的快楽を感じさせる。また60年代のソーホーを描くことでナチュラルに男尊女卑の世界を写し、社会問題を前面に出しすぎない描き方も凄くよかった。
サスペンス要素もある脚本とどこかエキゾチックなソーホーの夜を撮った演出は親和性が高く、エンターテイメント映画として素晴らしい作品である。